贈与税のこと
Q
かわいい孫に贈与したいのですが、子供以外に贈与をする場合の注意点はありますか?
A
贈与には、2通りあり、一つは暦年課税制度で、年間110万円以下であれば税金はかからずに財産を移転できます。もう一つは相続時精算課税制度により2500万円迄でしたら、 贈与税無しにとりあえず移転できます。しかし、この制度を 利用した場合は相続が発生した時に、生前に贈与したその財 産を繰戻して相続税の計算をします。相続時精算課税制度は 要件がありますのでよく調べてから行う必要があります。ま た、一度相続時精算課税制度を利用すると、継続して適用し なければならず、累積で贈与が2500万円を超えた場合は、 超える分の20%の贈与税を支払うことになります。一般的には、暦年課税制度の110万円以下非課税枠を活 用して継続的に贈与する方法で移転することが多いようです。 そのメリットは、
- 1・受贈者に110万円以下の非課税枠ですので、
5人の孫に贈与すれば、550万円まで1年間で贈与出来ます。 - 2・孫への贈与は、一世代飛び越して財産移転が出来ますので、
相続税の課税が一回で済むので資産家にとっては有効です。 - 3・孫は、相続人にならないので、亡くなる前に贈与をしても、
「相続開始前3年以内の贈与は、相続財産に含む」という規定から除外されます。
贈与では、「証拠」と「合意」と「使途自由性」が大事です。特に未成年である孫への贈与は、思わぬところで名義預金に 認定されたりしますので、事前に専門家に相談すると良いでしょう。